バーチャルオフィスと税務調査~直近の税務調査の傾向

国税庁から発表になっている、「令和3事務年度(令和3年7月1日~令和4年6月30日)の所得税、消費税調査の状況」から直近の税務調査に関する傾向などをお知らせいたします。

税務署は他の官庁と異なり毎年人事移動が5~6月ころに行われることから、新たな年度は7月より始まります。

そのため税務調査が本格的に行われるのは7月以降になりますので、まさにこれからが税務調査本番となります。

2020年4月以降、コロナ禍での税務調査は極端に減少しましたが、2021年より、感染対策を実施し徐々に実地調査を増加させております。

前年との比較で1.3倍にもなっております。

直近の税務調査の特色として、○消費税の適正課税、○資産運用の多様化と国際化に対応する、○新分野の経済活動への対応、○無申告者への対応などが挙げられます。

特に新分野の経済活動に対応するということで、仮想通貨の取引、ネット広告(アフェリエイト等)、デジタルコンテンツ、ネット通販・ネットオークションなどを上げることができますが、令和3事業年度においてこれらの実地調査は839件(令和2事業年度639件)と前年比較で30%も増加しております。

ただし、1件あたりの追徴税額は266万円(前年300万円)と若干減少傾向にありますが、最近、ネット上のインフルエンサーの実地調査が行われ、高額な追徴課税が行われたとの話もあり、また無申告者の実地調査を増加させるとの発表もありますので、お心あたりの方は早急な対応が必要です。

個人の所得税の無申告者に対する実地調査は3,828件(前年2,993件)と30%近く増えており、1件あたりの追徴税額も497万円(前年292万円)と70%も増えております。

消費税の無申告者の実地調査は5,257件(前年3,294件)と60%増加しており、1件あたりの追徴税額も245万円(前年227万円)と8%ほど増加いたしております。

各業種の1件あたりの申告漏れの所得金額の多い順に見ますと…

(1件あたり申告漏れ額)(1件あたり追徴税額)
1位経営コンサルタント2,266万円611万円
2位システムエンジニア2,150万円519万円
3位ブリーダー2,136万円518万円
4位商工業デザイナー1,752万円410万円
5位不動産仲介業 1,656万円453万円

経営コンサルタントは前年は7位でしたが今年はトップになり、システムエンジニアは前年11位でしたが今年は2位と大躍進?となっております。

業種もそうですが、行っている業務内容により税務調査で注目されている方は、現在の状況を見直すことも重要ですが、過去3年も通常では調査対象になりますので書類の整備など早急な見直しが必要です。

バーチャルオフィス東京・銀座では税務申告のもととなる「記帳代行サービス おまかせ経理」というサービスを行っておりますので税務申告に不安を感じている方は下記ページより、是非ご相談ください。