税務調査でよく問題になる「会議費」について
税務調査でいつも問題になる会議費の計上には注意が必要です。
会議費について(2024年4月1日以降適用の変更がありました)
会議費とは?
会議費とは、会社の経営に関して行われる社内外の会議や打ち合わせの際に
必要となる費用のことです。
具体的には、会議を開催する会場の費用や資料代、飲食費などが含まれます。
ここでいつも問題になるものが、会議の際に提供される飲食費です。
法人税法上、中小法人の場合の交際費は原則全額経費には計上できないと規定されておりますが、ただし定額控除限度額(800万円)までは経費に参入できるとの規定になっております。
しかし800万円を超える交際は経費として認められないため、その分法人の所得金額は増えてしまうためできればそうならないようにしたいと考え方法を探しました。
その結果、飲食費なども計上できる、交際費に類似する費用項目として限度額規定のない会議費に計上すれば良いことを発見しました。そして本来交際にに該当しそうな費用まで安易に会議費として計上していたところ税務調査の際問題になり大変なことになりました。
国税庁も【租税特別措置法関係通達 61の4(1)-21】で会議に際して社内又は通常会議を行う場所において通常供与される昼食の程度を超えない飲食物等の接待に要する費用は、「会議費」として計上することができる。
と認めておりますがこれには次のような状況が求められております。
「会議に伴う飲食支出」を会議費として計上できるのは…
◯会議の付随的な支出であること
◯会議が実際に行われたという「会議の実体」が存在すること
◯その支出金額が一般的・常識的な範囲にあること
などの条件を満たすことが求められておりました。
その条件を満たす飲食支出である場合には…
社内会議の場合の会議費の支出は役員・従業員に対する「役員報酬・従業員給与」や「交際費」とはせず、又、社外会議の場合の支出でも社外関係者に対する「交際費」とはせず、「会議費」として費用計上することが認められております。
会議の実態があるという証明のためには…?
会議の実態を証明するには「領収書」の裏面などに以下の事項を記載しておき、「会議があったこと」を説明できるようにしておくことが必要です。
◯会議の内容
◯会議の参加人数
◯会議の参加者の社名や氏名等
飲食の金額が、「会議に付随する飲食の範囲」を超えないこととは、税務上では、「会議費として計上で
きる金額」を具体的に規定したものは存在しませんでしたので、よく3,000円までであればとか、
5,000円までであればなどと言われておりましたが、下記のように国税庁が交際費から除かれる飲食費の
規定を定めた事により1人あたり5,000円までであれば交際費でなく会議費で計上することが認められる
ようになりました。
会議費の基準の根拠と金額について
国税庁は、「No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算」の中で、次に掲げる費用は交際費から除
かれると説明いたしております。
◯飲食のために支出する費用で、その額を、その飲食等に参加した人数で割って計算した金額が
5,000円以下である費用。
飲食費で1人5,000円以下である場合は交際費でなく会議費として計上することができる根拠となってお
ります。
これが、2024年4月1日より5,000円が10,000円に拡大され、飲食費の内1人10,000円以内の支出は会
議費として計上し、交際費には含めなくても良いことになりました。
ただし、事業年度が4月1日をまたぐ場合は、あくまで4月1日以降の費用に適用されます。
会議費についての税務リスク
会議費に計上していたものが税務調査で認められない場合は、色々な影響が考えられます。
①計上した会議費が私的飲食であると指摘された場合
「会議の実体」が明確ではなく、かつ単に特定の役員や従業員の私的な飲食代金
を会社が支払ったものにすぎない等と指摘され、「役員報酬」「従業員給与」で
あると認定された場合には、「法人税申告」「所得税の源泉徴収申告」「消費税
申告」等で、「税金の追加納付」が必要となる場合があります。
②「役員報酬」として認定された場合
「会議費」として計上していたものが、税務調査等で「役員報酬」として認定された場合には、この金額は「臨時的な役員報酬の支払」となり、税務上、費用として認められないものとなります。
このため、法人税計算にあたり、費用の減少が生じ、結果「法人税」の追加納付が必要になります。その上、役員賞与と認定され、源泉税の課税が行われます。
所得税の源泉徴収申告に関係するリスク
「会議費」として計上していたものが、税務調査等で「従業員給与」や「役員報酬」として認定された場合には、「従業員給与」や「役員報酬」の増加となります。
この結果、増加した「従業員給与」や「役員報酬」に対する「所得税の源泉徴収税」を追加納付しなければならないリスクが生じます。
消費税申告に関係するリスク
「会議費」として計上していたものが、税務調査等で「従業員給与」や「役員報酬」として認定された場合、消費税計算において「課税仕入」であったものが「非課税仕入」となる可能性があります。
この結果、消費税申告にあたり、「原則課税方式を選択している場合」には、増加した「従業員給与」や「役員報酬」に対する「消費税」を追加納付しなければならないリスクが生じます。
「会議の実体」がないと指摘された場合の税務リスク
「会議費として計上している金額」が税務調査等において、「飲食に対する支出」は、業務との関連性はあるが、「会議の実体」が明確でないと指摘され、「交際費」であると認定された場合には、「法人税申告」等で、中小法人の場合は交際費の限度計算が行われ、限度超過であれば法人の課税所得がその分増加し「税金の追加納付」が必要となる可能性があります。
会議費の計上には、上記のような色々なリスクがありますので、計上する際は慎重に判断する必要がありますとともに計上基準を満たすよう準備をする必要があります。
バーチャルオフィス東京・銀座のおまかせ経理の記帳代行で問題解決!
バーチャルオフィス東京・銀座の『おまかせ経理の記帳代行』ではこれら会議費や交際費に関し慎重に判断して計上し、法令や規定に準拠した会計処理を行うことにより、税務調査でのトラブルを防止するよう務めております。
税務調査により後で指摘され新たな税負担が生じることは、会社に取りましても予期しない支出を強いられることになり釈然としない思いに駆られますので『おまかせ経理の記帳代行』利用者に状況等を確認するなどして必要な信憑類を事前に整えるとともに、総勘定元帳にもその内容を詳細に記載しております。


